昨年は春の訪れが早く、花の時期も早くやって来ましたが、
今年はそれ以上に急ぎ足で春爛漫の状態になっています。
ラッパ水仙に引き続き、チューリップやムスカリなども次々と咲き、
彼岸桜や豆桜に続いて、レンギョウが咲き始め、マグノリアも満開になりつつあります。
暗くてうっとうしい冬を耐えてきたからこその
天からの恵みをしばらくの間楽しみたいものです。
今週末からはまた少し気温が下がるとの事。
4月はお天気が変わりやすく、気温差も激しい月ですので、
天気予報をチェックして、大切な花や新芽を傷めないようにしたいものです。
一気に春がやって来ると、庭仕事も忙しくなりそうです。
☆春の剪定の時期ですよ~!
今の時期の剪定は株の形を整えたり、枝の成長を促進します
◎花が終わったレンギョウやFlowering currantsの剪定
伸びている枝をすべて剪定する
◎ハイドレンジアの剪定は、
新芽が出ているのを確かめてからやるとよい
注:イギリスでのハイドレンジアの剪定は春にするので注意
*H.arborescensの品種(アナベルなど)は、
根元からばっさり強剪定する
◎Cornus(dogwood サンゴミズキなど)、Salix ( ヤナギの仲間)、
耐寒性フクシア、Ceratoastiguma(ルリマツリモドキ)、Caryopteris(ダンギク) 、
ブデリア 、スモークツリー などは、根元近くで剪定する
◎ Cape fuchsiaの枝の剪定、
◎ウィンタージャスミンの伸びすぎた枝を剪定して、支柱やなどに結わえる
◎シュラブ・ローズ(R.glaica、rugosa、 damasku 、gallica、 bourbonなど)の剪定をする
*古い枝は根元からカットバックする
*枯れた枝や交差している枝などを取り除く
*元気な枝の3分の1くらいまでを剪定する
*元気なサイドシュートは2~3芽の所まで剪定する
剪定後、完熟堆肥やバークでマルチングをする
◎ヘザーの花が終わりかけたらトリミングする(株全体の上部三分の一くらい)
*毎春これをやっておかないと、株が乱れ花つきも悪くなる
☆クライミングローズやランブリングローズをトラリスやフェンスに結びつける
☆シダ類の新しい芽が出やすいように、古い葉を刈り取る
☆プリムラやパンジーなどの花がら摘みを忘れずに
☆花が終わったプリムラの株分け
☆ホスタの株分け
☆耐寒性宿根草の株分け
(フロックス、アスター、へメロカリスなど)
☆スノードロップの花が済んだら、込み合っているものは株分けをして植え替える
☆ラッパ水仙など秋植え球根の花が終わったら花茎を切り取る
葉は自然に枯れるまでそのままにしておく
☆花が終わったヘレボルスの花茎を切る
*種を付けたままにしておくと、株が弱って翌年の花付きが悪くなるので、
花茎を地際から切る
*有茎種は花茎が黄色くなってから切る事!
☆ヘレボルスの植え付けと植え替え
落葉樹の下で、夏に明るい日陰になる水はけのよい場所を選ぶ
株をやや深めに植え付ける
☆暖地では春植えの球根やチューバーを植えつける (4月後半以降)
ダリア、グラジオラス、ネリネ、クリナム、アルストロメリア、
アガパンサス、アシダンセラ、カラー、ユリなどなど
*フロストに備えて、いつでも掛けられるように
フリースの準備をしておくこと!
*温室でポット植えにして、あとで外に出してもよい
*ネリネの株分けも今の時期に
☆耐寒性1年草の種まきをする
コーンフラワー(矢車草)、ニゲラ、キンセンカ、カリフォルニア・ポピー、ナスタチウムなど
ヒマワリの直播も今の時期にする
◎スィートピーの種まきも、この時期になると南部では直接直播できる
*最初にウィグワムや支柱を立てておいてから根元に種まきをする方がやり易い
*芽が10cmくらいになったら、ピンチングをしておくと
枝分かれして、たくさん花を付けてくれる
☆新しく宿根草を植えるのにも最適の時期
*奇数の株(3株とか5株)を一箇所にまとめて植えるようにすると、
庭中に点々と違う花が咲いて下品な感じになるのを防げる
*植えつけたあと、たっぷり水遣りをしてから、
ガーデンコンポストでマルチングしておく(約5cm)
☆ヘレボルスやフォックスグローブ、アクィリジアなど株の周りに
こぼれダネが芽をふいていたら、鉢上げして育て秋に地植えにする
*こぼれダネからは親と同じ花は咲かないことが多いので、
広い庭の場合は、新しい花を見つけるいいチャンスになるが、
狭い庭ではこぼれダネを散らさないようにする
☆デルフィニウムやルピナスの芽が出てきたら、さし芽に使える
☆暖かくなるとデルフィニウムなど急に成長するので、
支柱の準備を早めにする
☆クライマーの新芽が出始めたら、トラリスやフェンスなどのサポートに結わえる
☆宿根雑草を掘り上げる
(コンポストボックスには入れないこと!)
☆花の終わった球根へのお礼肥えを忘れずに
☆夏に花を付けるシュラブに肥料を与える
☆カメリア、アゼリアやシャクナゲ、ヘザーなど酸性土の好きな植物には、
専用の肥料を与える
*私は、そのあと毎春ピートフリーのエリカシアス・コンポスト(酸性土)を
根元にドレッシングしている
注:これは、日本では必要のない作業です(石灰分の多い地域だけ)
マルチングする場合も普通のコンポストやバークでよい
☆秋から春の間の雨で流れ出てしまった栄養分を補うために、肥料を入れる
( blood fish and bone など)
☆木やシュラブの周りをコンポストやバークなどでマルチングをする
☆土の準備を始める
シュラブの間の土を耕して5月後半のsummer bedding の準備をする
☆霜情報に注意し、手近にフリースなどを準備しておいて、
半耐寒性のプランツにすぐにカバーが掛けられるようにしておく
☆ハウスプランツの植え替え
☆バラの新芽に付くグリーンフライに注意する
見つけ次第手でしごき取る
☆リリービートルが活動し始めるので、見つけ次第手で獲って処理する
(成虫、幼虫ともに葉や蕾・花を食い荒らすので注意すること!
見つけ次第、テデトール。
幼虫はベタベタして汚いので紙などを使ってしごき取る)
(幼虫は、この黒い汚いものの中に隠れている)
(画像は rhs、 missuribotanicgardenのサイトから拝借)
*ユリ科の植物は、すべて被害にあうので注意!!!
☆いよいよS&S軍団(slug & snail)の活躍する時期になるので、
準備を怠らないようにして被害を少なくする
(トラップ、コパーリング、砂、grit、卵の殻、ワセリンなどなど)
*雨が多く暖冬だったので、今年は例年よりもさらに数が多くなるだろう
との予想が出ているので、注意する
*庭に鳥たちや、カエル、ヘジホグなどが来てくれる環境を作ることが大切
*ホスタは鉢植えにする方が被害が少ない
☆芝生の手入れ
1.冬の間に芝生にはびこった苔や枯れた芝をガンジキでかき出す
2.その後、水はけを良くするためにフォークを入れる
(水はけが悪い場合には、フォークを根元まで突き刺して、
できた穴にグリットや砂を入れると良い)
3.タンポポなどの宿根雑草を抜き、芝の枯れた部分にローム土を入れて
芝の種を蒔いて、たっぷり水遣りをする
4.芝生のエッジをきれいに刈り取る
5.4月から5月初めにかけて肥料を与える
6.芝刈りを始める
(初めの数回はブレードをhighに設定する) 4~5cm
*暖かくなったら急に伸びるので、芝刈り機をすぐに使えるように準備を怠りなく!
*4月は新しく芝生を敷くにもいい時期です
☆温室作業
◎半耐寒性のプランツの種まき(温室のない場合は窓際で)
発芽してある程度大きくなったら、それぞれポット植えにする
◎温室に取り込んでいた半耐寒性ヒューシャ(フクシア)が芽を吹いてきたら、
古い枝を根元から剪定する→芽が伸びてきたらピンチング
(ピンチングをした部分は挿し芽に使える)
◎ヒューシャや非耐寒性植物の苗を植えて、
ハンギングバスケットの準備をする
◎ eucomis (パインアップルリリー)やベゴニアなどをポット植えにする
◎カンナはヒーターを入れた温室でポット植えにして、6月に戸外に出す
◎鉢植えのシクラメンの水遣りを減らす
☆池の管理
◎池の水が汚いようであれば、水を替える
ブランケットウィードや枯れた水草を取り除いて、
池の三分の一の水を抜いて、水を足す
◎魚の餌は、4月に水温が5℃以上になったら与え始める
(魚が水面に上がって来るのでわかる)
初めは2日に1度の割りで、数分でなくなる分量を与え、徐々に増やす
◎大きくなったスイレンの株分けをする
◎新しいスイレンや水生植物などの導入をする
◎使用する前にポンプやフィルターをきれいにして安全を確かめる
☆スプリング・クリーニング
◎芝刈り機の手入れ、その他の園芸用具の手入れ
◎pathやpatioなどの掃除
◎温室のガラスやフレームをきれいにする
☆Wildlife
◎樹木やシュラブにバードフィーダーを吊るしたり、
バードテーブルを置いて、餌が途切れないようにする
*パン屑はおなかが膨れるだけなので、
子育ての時期にはもっと栄養分の多いものを準備する
(ヒマワリなどの種、グレイン、ナッツ類、フルーツ&ベリー、
ドライフルーツ、ベーコン、固くなったチーズ、キャットフード、
フルーツケーキやビスケットなどの残り、ラードやfat ball、mealworm など)
*ピーナツはそのまま与えると喉に詰めるので、
必ずピーナツ用のバードフィーダーに入れる
特にこれからの時期は、雛が生まれるので注意が必要
*リスにピーナツを盗まれるのを防ぐには、
すべて金属でできているバードフィーダーを使用するとよい
プラスチックのは、齧られてしまうので役に立たない
*カタツムリを集めて置いておくと、Song thrushなどの餌になる
*鳥の種類によって好物が違うので、
多種類の餌を用意すると多種類の鳥が来てくれるようになる。
*木の上で餌をとる鳥もいれば、地面で餌をとる鳥もいるので、
地面に置くバードフィーダーも忘れないように。
◎バードフィーダーやバードテーブルの定期的な掃除を忘れないように!
*不潔なバードフィーダーから、鳥の間に感染病が広がることも多い。
*サルモネラやE.coliなどの人への感染を防ぐためにも、
餌やりや掃除のあとには必ず手洗いを決行すること!!!
◎水の補給も忘れずに!
鳥を庭に呼びたいなら、
餌台の設置だけでなく水飲み場兼水浴び場を作ること!
常に水浴び場をきれいにして、新しい水に取り替える
◎ヘジホグ(ハリネズミ)も冬眠から覚めて活動を始めているので、
キャットフードなどの餌の準備をしてやるとよい
◎slow wormも冬眠から覚めて活動し始めているので、
湿った場所を選んで、丸太や刈り取った枝や石などを積んだ場所を作ってやるとよい
*slow wormはヘビではなく、足のないトカゲとでも言えばいいだろうか。
(一見ヘビのように見えるが、まぶたがないのでトカゲの仲間ということになる)
■ http://www.bbc.co.uk/nature/life/Anguis_fragilis
(画像をクリックするとビデオが見られます)
リンクがうまく行かない場合があるので、サイトアドレス書いておきます。
*slow wormはS&Sを餌にするので、
カエルやヘジホグなどと共にガーデナーには大切な援軍になる
*slow wormは Wildlife and Countryside Act 1981により
保護動物に指定されているので、
殺傷したり、取引に使ったりするのは法律で禁じられている
◎庭や畑の一部に、小動物や虫たちのために丸太を積んだり、草を刈らない場所を作る
*庭も畑も雑草1本生えないようにきれいにするのは自然に反することだとみなして、
「ぐうたらガーデナー」に徹することにしよう!
◎鳥や小動物、虫たちの餌や住処になるような樹木、シュラブ、クライマーなどを
選んで植えるようにする
◎ 花もハチやチョウが蜜を集めやすい形の花を選ぶようにする
*派手な園芸種の八重の花を避け、一重のデイジーのような形や筒型の花を選ぶとよい
★画像は rhs、 missuribotanicgardenのサイトから拝借
★★畑仕事については菜園日記の方に書き込んでいます。
これはイギリス南東部基準に書いていますので、
日本とは少し違ったところもあります。
ご自分の住まれている地域の気候に合わせて、作業を前後して下さい。
内容について質問のある場合はどうぞお尋ね下さい。