9月になりましたね。
こちらイギリスは7・8月と欧州からのヒートウェーブが何回もやって来て、
寒暖の差が激しく、人だけでなく植物や鳥たちも戸惑っているように思います。
8月末の短い熱波でいよいよこれで夏も終わりかと思っていたら、
9月に入ってからまた熱波がやって来ました。
秋はもうそこまで来ている気配はそこここに感じますが、ぶり返す暑さに足踏みをしているようです。
でも、鳥たちはすでに庭に戻り始め、少しずつさえずりの声が大きくなってきています。
庭では夏の花たちも色褪せて、
野ではすでにヤナギランやアザミの綿毛も飛び去り、
ナナカマドやサンザシの実が色づいています。
季節は終焉に向かい始めると同時に、新しい季節への繰り返しの準備も始まっているようです。
ガーデナーにとっては、今月も忙しい月になりそうです。
☆冬までに定着するように、
できるだけ早く耐寒性1年草の種まきをする
(必要ならば、フリースやクローシェで保護する)
キンセンカやニゲラ、poached egg plant(Limnanthes)、
カリフォルニアポピー、ナスタチウム、
ヒメコスモス、コーンフラワー、ラークスパー、など
*今の時期に蒔いておくと、来年花が早く咲く
☆2年草の苗を定植する
ウォールフラワー、ワスレナグサ、フォックスグローブ、
スィートウィリアムス、オネスティなど
*ウォールフラワーの種まきをし損ねた場合は、
これからの時期ガーデンセンターやマーケットで束にして売られる苗を
買って植えるとよい
☆コルチカムの球根の植え付け
☆秋植え球根を植えつける
特にダフォディルやFritillaria imperialis などは早めに
(水仙の根は晩夏に伸び始めるので、
その時期に植えると水分や栄養分をよく吸収するため)
*ただし、チューリップは11月まで待つこと!
☆芝生に小さい球根(クロッカスやフリティラリアなど)を植え込む
*リスが掘り返すのを防ぐために、
植えた球根の上からワイヤーネットをかぶせるのを忘れずに!
(普通のネットでは喰いちぎってしまうので注意)
☆クリスマス用の水仙やヒヤシンスを植える
*preparedと書いてある球根を買う
☆引き続きbedding plants の花がら摘み・水遣り・施肥を
定期的にして、花期が秋まで続くようにする
↓
ボーダーの花が終わった所に多年草の鉢を置いたり、
プリムラやパンジーなどを植えて秋から冬までの間も
花が続くようにする
☆ハンギングバスケットやポットの寄せ植えも、
花がら摘み・水遣り・施肥を定期的にして、
花期が秋まで続くようにする
☆引き続き、晴れた日を選んで種取りをする
(採った種は紙袋に入れて乾燥した所に吊るして数日乾かした後、
ごみなどを取り除いてからラベルをつけ、密封容器に入れて、
冷蔵庫や涼しい場所に保管する。あるいはすぐに蒔く)
☆花が終わった宿根草は、根元から刈り取って、コンポストに
*ゲラニウム、プルモナリア、ユーホビア、ぺオニーetc.
☆カメリアに水遣りと施肥を忘れずに
*イギリスの場合、南東部など石灰質の地域では、
水道水よりも溜めておいた雨水をやる方がよい
☆秋の嵐に備えて、支柱の点検をしておく
ダリア、ジャパニーズアネモネ、アスターなど
☆クライマーを植えつけるのに最適の月なので、
植えつける場所を選び、土の準備をする。
☆ダリアも今月は最盛期になるので、花がら摘みを忘れず、
支柱がしっかりしているかどうか確かめる
毎週の施肥も忘れずに!
☆アルパインのプランツにグリットでマルチングをする
☆クライミング・ローズ、ランブリング・ローズの花後の剪定をする
(剪定した茎を挿し木に使える)
☆バラの黒点病やさび病の兆候のある葉は、
すべて市町村の収集するグリーンビンに入れるか焼却し、
下に落ちた葉もすべて拾って同じように処分する
*家庭のコンポストは温度がそれほど上がらないので、入れないこと!
☆植えてから3~4年経った宿根草は勢いがなくなるので、
今の時期に株分けをする
(ただし、粘土質の土なら春に株分けする方がよい)
☆ミクルマスデージー(アスター)はウドンコ病が発生しやすいので
水遣りを忘れないようにする
*どうしても必要な場合は、2週間おきにオーガニックの薬剤を散布するが、
ウドンコ病に耐性のある品種を選ぶようにした方がいい
☆挿し木やさし芽はまだできるので、早めにする
*耐寒性のない宿根草などのさし芽も今のうちに
ヒューシャ、パラゴニウム、ペンステモン、バーベナ、マーガレットetc.
☆根付いた挿し木、さし芽の鉢上げをする
市販のpotting compostまたは、コンポストに砂やパーライト(3:1)を混ぜた土に植える
☆外に出していたハウスプランツを室内に取り込む
☆9月はヘッジ(垣根)の刈り込みをする最後の月なので、
寒くなる前にトリミングをしておく
*時期が遅れるとコニファーなど枯れ込むことがあるので注意
*電動機具(electric trimmer)を使う時は、
ゴーグルや手袋などの装備を忘れずに!
*hedgeのすぐ傍にボーダープランツを植えないようにする
(そこだけハゲになってしまう)
*下に行くほど少し広がる感じで刈り込むと、根元までよく日が当たる
☆休眠期に入る前に、伸びすぎたシュラブや樹木の軽いトリミングをする
Carpinus(Hornbeam)、Laburnum(キングサリ)、Robinia(ニセアカシア)、
ジャスミン、チョイシアなど
*モミジ(Japanese Acer)は、9月~11月の間に形を整える程度の剪定をしてやるとよい
☆芝刈りと施肥
*4月~10月までは週1回の芝刈り
日照りが続く時は短く刈り過ぎないようにすること!
(芝刈り機のブレードを2.5~ 3cmに設定する)
* 施肥は3~4週に1回程度
☆夏の間にできた芝生のはげた部分に種を蒔く
(今なら数週間で新しい芝が生えてくる)
☆クリスマスに使うヒイラギの実などにネットを掛けて、鳥から守る
☆冬までにコンポストの切り返しをしておく
☆池の管理
◎引き続き blanketweedやduckweedを取り除く
◎ホテイアオイやウォーターレタスなど、
水面を覆っているプランツを間引いて数を減らす
◎増えすぎた水草も引き上げて量を減らす
◎スイレンなどの枯れた葉が水中に沈まないように、刈り取る
◎落葉樹の落ち葉が池に落ちるのを防ぐために、ネットを張る
*カエルなどの出入り口を確保するのを忘れないように!
◎冬に備えて、水温が低くなる前に魚に高タンパク質の餌を与えて、
病気に対する抵抗力をつける
*隔日にフレークまたはペレットを与える (20分以内に無くなる程度の量)
気温が下がり始めたら、餌の量を減らす
◎もし、新しく池を作る予定なら、今の時期に準備を始めるとよい
☆★これはイギリス南東部基準に書いていますので、
日本とは少し違ったところもあります。
お住まいの地域の気候に合わせて、作業を前後して下さい。
内容について質問のある場合はどうぞお尋ね下さい。