こちらイギリスでは珍しくまだ夏らしいお天気が続いています。
今年は少し長い夏が期待できるのでしょうか。
2.3年続きで雨と洪水で明け暮れたイギリスですので、
たまにはこんな青空の日が続いてもいいとは思うのですが、
いやいや、この国のこと、油断は禁物かもしれません。
いつ土砂降りの大雨がやってくるやら、太陽の下ヒョウ・アラレが降るやら。
でも、今しばらくはこの素晴らしいお天気を楽しむことにいたしましょう。
ホリデーに出かける人も多いので、
水対策も考慮に入れておいた方がいいかもしれませんね。
イギリスの夏のいいところは、
どんなに暑い日でも日陰に入るとひんやり涼しいことです。
もうすぐ、鳥たちは産後休暇のホリデーに出かけて、庭から姿を消してしまいます。
鳥のさえずりの代わりに聞こえてくるのは、
夏休みに入った子供たちの賑やかな声になることでしょう。
いずれにしても、庭でリラックスしたひと時を過ごすのは、
短い夏の楽しみのひとつになります。
(とは言いながら、ガーデンテーブルの隅っこには剪定ばさみが載っていたりして。。。)
日本は梅雨明けと共に厳しい暑さが続くことでしょうから、
プランツの夏越し対策をお忘れなく!
熱中症にくれぐれも気をつけて、
元気に夏を乗り切ってくださいね。
☆水遣りの工夫をする
◎特に毎日の水遣りが必要なもの
ハンギングバスケット・ポット・コンテナー植えのプランツ、
植えたばかりのプランツ(6月に移植したばかりの1年草も)
ダリアやヒューシャなど
◎それ以外は、毎日だらだらと水をやるのではなく、
週のうち2・3回たっぷりやる方が効果的で、
植物に日照りに対する抵抗力もできる
◎マルチングが遅れている場合は、今からでもやっておくこと!
◎ホリデーの間の水遣りの事を考えておく
(お隣りや友人に頼む、鉢植えやハンギングはまとめて日陰に移しておく、
自動水遣り装置を設置するetc.)
◎water butt(雨水の貯水タンク)を設置する
◎台所やお風呂の'grey water'の再利用をする
野菜を洗った水など、有毒な化学物質が使われていない限り、
庭の水遣りに再利用できる
☆雑草抜きを定期的にして、同時に害虫もチェックする
☆引き続き、2年草の種まきをする
(寒い地方では中旬までに済ませる)
foxglove, honesty(Lunaria annua), evening primrose,
ワスレナグサ、ウォールフラワー、ダイアンサス(ナデシコやカーネーション)、
カンタベリーベルなど
☆引き続き、softwood と semi-ripeのcutting(挿し芽・挿し木)をする
多年草ウォールフラワー、ペンステモン、バーバスカム、Lamium maculatum、
diascia(ディアスシア)、pinks(ナデシコ類)、パラゴニウム、コリウス、
バーベナ、クレマティス、シュラブ類など
☆耐寒性クライマーやシュラブのlayeringをする
アケビ、アイビー、ウィンタージャスミン、ライラック、クレマティス、campsis など
簡単にできますので、トライしたい方は、やり方をお尋ね下さい。
☆挿し芽・挿し木の根付いたものを、定植する
☆スィートピーの花を切る
(スィートピーは種を付けると、途端に花を咲かせるのを止めるので、
花が咲いたら次々切り取って切花にする)
*ウドンコ病を防ぐために、朝早く根元にたっぷり水遣りをする
☆hedge(垣根)の刈り込み
遅くても9月初めまでには済ませること!
*電動機具(electric trimmer)を使う時は、ゴーグルや手袋などの装備を忘れずに!
*hedgeのすぐ傍にボーダープランツを植えないようにする(そこだけハゲになってしまう)
*下に行くほど少し広がる感じで刈り込むと、根元までよく日が当たる
☆花が終わったベディングプランツを刈り取る
ルピナス、デルフィニウム、バーバスカムなどは二番花のために
花茎を根元から切る
☆2番花の咲くものや、花期の長いものはカットバックして、
水と肥料を与える
☆アルカミラモリス、ワスレナグサ、アクィリジア(西洋オダマキソウ)、
スカビオサなど増えると困るものは、花が終わったらすぐに花茎を切って、
種を飛ばさないようにする
☆ラベンダーの花が終わったら、すぐに花茎を刈り取って、
コンパクトな形をキープする
*ドライフラワーやポプリを作る時は、花が色づいて開き切る前に、
花茎の元の部分から切り取って、温室やシェッドに吊るして乾燥させる
☆晴れた日を選んで、種採りをする
保存するものは、密封容器に入れて冷蔵庫に
そうでないものは、すぐに蒔く
☆春咲き球根の堀り上げと株分け
◎チューリップ、ヒヤシンス・・・毎年
(ただし、私の経験ではイギリスでは原種などを除いて
チューリップは1年限りで、
毎秋新しい球根を植えるほうが良いように思います。)
水仙・・・2~3年毎
その他のものは混み合って来たら適当に
◎堀り上げて乾燥させた球根は、根をハサミで切り、
痛んだ所を取り除いて浅い箱などに入れて、涼しい場所に保管する
◎オフセット(分球した小さな球根)は、
花が咲くまでに2~3年掛かるので、気長に待つ
☆混み合っているジャーマンアイリスの株分けをする
(古い真ん中の部分を捨てて、周りの若い部分だけを残す)
*根塊が地面から見えるように浅植えして、葉を半分の長さに切る
*イギリスでは、S&Sの被害に注意すること!
☆秋咲き球根を植える
コルチカム、ネリネ、オータムクロッカスなど
☆ウィステリア(藤)の夏剪定をする
(7月に20~25cm、冬に5cmほど)
剪定後、カリ分の多い液肥を与える
*新しく植えたものは剪定しないこと!
☆2週間毎にコンテナーやハンギングバスケットに肥料を与え、
小まめに花がら摘みをし、伸びすぎたものは切り詰める
☆ダリアがグングン成長する時期なので、
2週間毎の肥料と毎日の水遣りを欠かさずに
☆ダリア、ユリなど背の高いプランツに支柱を立てる
☆バラの花がら摘みを忘れずに!
2番花のために、花の咲いた3芽下で剪定する
6月にやらなかった場合は、hoeingとマルチング
*肥料は7月末までに終えること!
黒点病とウドンコ病の発生に注意する
☆今の時期、カイガラムシが発生しやすいので注意する
見つけた場合は、ブラシで擦り取って石鹸水を吹いておく
☆ホスタの周りにコパーテープを巻く
地植えのものには、コパーリングやグリット、
貝殻や卵の殻を砕いたものや、トラップなどでS&Sの被害に備える
*S&S(ナメクジとカタツムリ)の駆除剤については、
前にも書きましたが、Metaldehydeが主成分のものは絶対に使用しないように!
毒性がきついので、鳥や小動物、ペットに影響があります。
☆ハウスプランツの植え替え
☆ハウスプランツに毎週液肥を与える
☆定期的に芝刈りをする
日照りが続くようなら、短く刈り過ぎないようにして、
刈る回数も減らす
(草刈機の刃を40~50mmに設定する)
*エッジングも忘れないように!
(芝生のエッジをきちんと刈ると、グンと見栄えがよくなりますよ!)
☆コンポストの切り返しをする
コンポストが乾いていたら、水を掛けるのを忘れずに!
☆池の管理
◎水温が上昇する時期なので、スイレンやホテイアオイなどで、
魚たちに日陰を作ってやる
日陰を作ることで、algaeの増えるのを抑えることもできる
◎algaeを取り除く方法
薬品を使わないエコ的な方法としては、barley straw(大麦の藁)を丸めて
ネットの袋に入れたものを池に浮かべる。
4週間毎に新しいものに取り替える。
(ガーデンセンターなどで既製品も売られていますが、
材料が手に入る場合は簡単に作ることができます)
◎気温の上昇につれて、水中の酸素の量が少なくなって、
魚が水面でパクパクし始めるので、水を補給する
できればwater buttの水を使う
(水道水の方がalgaeが発生し易いとのこと)
*小さな池の場合、噴水の設置や水の循環装置をつけて、水が動くようにするのもよい
◎魚の数、水生植物や水辺の植物などのバランスがとれているか
どうか、常にチェックする
◎blanketweed や duckweedを取り除く(暑い時は週に1回)
太陽光線の強くなるこの時期は、急激に増えるので注意する
◎スイレンに付くaphidに注意する
ひどい害がある前に、ホースの水で洗い流す
(水の中に落ちたaphidは、魚が食べてくれる)
◎spiral snail(タニシ)は、池の水を綺麗にしてくれるが、
スイレンの葉も食べるので、数をコントロールする
*キャベツの葉を水に浮かべておいて、翌朝チェックすると
タニシがたくさん付いているので、処分するとよい
◎枯れたプランツが水中に落ちないように、気をつけて取る
◎ネットを張ってある池は、トンボの孵化に備えて外しておく
◎カエルの出入り口を作ってやる
☆Wildlife
もうすぐ、鳥たちは産後休暇のホリデーに出かけて、
庭から姿を消すので、餌やりも暇になるでしょう。
それまでは、餌を切らさないように!
◎樹木やシュラブにバードフィーダーを吊るしたり、
バードテーブルを置いて、餌が途切れないようにする
*パン屑はおなかが膨れるだけなので、
最後の雛がいる間はもっと栄養分の多いものを準備する
(ヒマワリなどの種、グレイン、ナッツ類、フルーツ&ベリー、
ドライフルーツ、ベーコン、固くなったチーズ、キャットフード、
フルーツケーキやビスケットなどの残り、ラードやfat ball、mealworm など)
*ピーナツはそのまま与えると喉に詰めるので、
必ずピーナツ用のバードフィーダーに入れる
特に今の時期は、雛が巣立ちをしているので注意が必要
*リスにピーナツを盗まれるのを防ぐには、
すべて金属でできているバードフィーダーを使用するとよい
プラスチックのは、齧られてしまうので役に立たない
*カタツムリを集めて置いておくと、Song thrushやヘジホグなどの餌になる
*鳥の種類によって好物が違うので、
多種類の餌を用意すると多種類の鳥が来てくれるようになる。
*木の上で餌をとる鳥もいれば、地面で餌をとる鳥もいるので、
地面に置くバードフィーダーも忘れないように。
◎バードフィーダーやバードテーブルの定期的な掃除を忘れないように!
(オーガニックのクリーナが売られているので、まずそれをスプレーしたあとブラシで擦り、
そのあと水で洗い流してから乾燥させる)
*不潔なバードフィーダーから、鳥の間に感染病が広がることも多い。
*サルモネラやE.coliなどの人への感染を防ぐためにも、
餌やりや掃除のあとには必ず手洗いを決行すること!!!
◎水の補給も忘れずに!
鳥を庭に呼びたいなら、
餌台の設置だけでなく、水飲み場兼水浴び場を作ること!
常に水浴び場をきれいにして、毎日新しい水に取り替える
◎庭や畑の一部に、小動物や虫たちのために丸太を積んだり、草を刈らない場所を作る
*庭も畑も雑草1本生えないようにきれいにするのは自然に反することだとみなして、
「ぐうたらガーデナー」に徹することにしよう!
◎鳥や小動物、虫たちの餌や住処になるような樹木、シュラブ、クライマーなどを
選んで植えるようにする
◎ 花もハチやチョウが蜜を集めやすい形の花を選ぶようにする
*派手な園芸種の八重の花を避け、一重のデイジーのような形や筒型の花を選ぶとよい
**またいずれ、どんな花が適しているのか詳細を書き込むことにします
★★畑仕事については菜園日記の方に書き込んでいます。→■
*追加を書き込むことがあるので、時々見直してくださいね
*庭仕事はお住まいの地域や国によって、時期をずらしてください。
(これはイギリス南東部基準に書いていますので、
内容について質問のある場合はどうぞお尋ね下さい)
☆☆画像は、大好きなディエラマ♪
もし、日当たりよく、風が吹きぬける広い庭があったら、
一番植えたいプランツの一つです。