森の木陰に咲くアスター
Eurybia divaricata の葉っぱが、ようやく色付いてきました。
と言うよりは、今年はおかしな天候のせいか、9月からずっとこの状態のままです。
いつもならば、11月になると、もっと紅葉の色を深めるのですけれど。。。
花もとっくに終わっているはずが、まだ咲き続けています。
さて、この小さな白いアスター (White Wood Aster) は、
日本ではほとんど知られていないのではないでしょうか。
こちらイギリスでも、個人の庭でこの地味なアスターを植えているのを
目にしたことはありません。
たまに大きな庭園で見かけることがあるのですが、
このアスターを見かけると、
私の中ではその庭園に対するランク付けがぐんと上がるほど、
地味ではあるけれど素敵なプランツだと思っています。
花がない時期も十分に楽しめるハート型の葉っぱのきれいな色。
地味ではあるけれど、たくさん集まって咲くと、
星屑を集めたような小さい白い花。
森の中でこの花が一面に咲いているところを想像してみて下さい。
そして、初秋から晩秋にかけて、だんだんと微妙な色に染まっていく紅葉の美しさ。
それに加えて、グランドカバーとして使うと、
奔放にうねるワイヤーのような黒い茎がなんとも言えず趣があっていいものです。
地味ではあるけれど、野性味に溢れるこのアスターは、
私にとっては、飛びっきりのプランツなのです。
どことなく、日本の山野草のような味わいがあります。
Eurybia divaricataは、北米東部からカナダ南東部にかけて自生し、
もともとはアパラチア山脈の1200mから1700mの森に生えると言うことですから、
耐寒性も十分にあります。
半日陰だと葉色が濃くなり、
日向だと黄緑色になり、秋の紅葉の色がよく出るようです。
背丈は、植え場所により30cmから 90cmになりますが、
春に20cmくらいに切り戻しておくと、花期を調整すると共に、
葉がよく茂るようです。
乾燥した日陰でも元気に育ち、
アスターで一番厄介なウドンコ病が出ないのもうれしいことです。
学名 Eurybia divaricata (旧名 Aster divaricatus)
英名 White Wood Aster、 Heartleaf Aster
[追記]
White Wood Asterは学名が変わったのですが、
一応アスターに分類しています。
by lapisland2 | 2011-11-30 03:27 | Perennial