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さわやかなイエロージャスミン




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今年は春以降例年よりもずっと暖かく晴れる日が多かったせいか、
鉢植えのイエロージャスミンが珍しくたくさん花をつけてくれました。
いつもはチラホラで終わってしまうので、うれしいボーナスです。
6月下旬ごろから咲き始めて、最盛期は過ぎましたが、まだ咲き続けています。

ロンドンの街中やウォールガーデンなどでは、
かなり大きな株になっているのを見かけることもありますが、
うちの周辺ではあまり見かけることがありません。
耐寒性はかなりあるようなのですが、
強風の吹く地域には合わないということなのかもしれません。
一つ一つは小さい花ですが、レモンイェローに近いくっきりとした黄色なので、
満開になると目を引きます。
香りは日向だともう少し濃厚なはずなのですが、
うちでは半日陰のせいかそれほど強くはなく、
そばを通り過ぎてからその存在を思い出すと言ったところでしょうか。


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原産地はアフガニスタン、パキスタン、ネパール、ミャンマー、ヒマラヤ、
中国中部から南西部、チベットなど広範囲に広がるようなので、
暑さにも寒さにも強いということになるのでしょうが、
うちでは Jasminum Officinaleほど耐寒性はないように思います。
旅先のシシリー島やギリシャなどでよく見かけましたので、
Italian jasmineと呼ばれる別名にも納得です。



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場所があればシュラブとして育てると、
ゆるやかに垂れ下がる枝がなかなかいい姿なのですが、
場所の限られる拙庭では塀に添わせてクライマーにしています。
大きさは縦横共に1.5-2.5mくらいですが、
花後の剪定で大きさは適当にセーブできます。
暖地では常緑のようですが、うちでは冬場はほぼ葉を落としてしまいます。



学名:Jasminum humile 'Revolutum'    AGM
英名:Italian jasmine  yellow jasmine
和名:キソケイ(黄素馨)
   流通名:イエロージャスミン、ヒマラヤジャスミン




[追記]

ちなみに、日本でよく見かけるカロライナジャスミンは全く別物です。
(カロライナジャスミンは、マチン科のプランツで、
別名イエロージャスミンと呼ばれますが、
モクセイ科のジャスミンJasminum humile とは別物です。
カロライナジャスミンはジャスミンのような香りがあり、花も似ていますが、
全草が有毒で、口にすると目まいや、呼吸機能の低下などの中毒症状を呈し、
死に至ることもあるので、
くれぐれもジャスミンティーなどにして飲まないように気を付けてください。)

カロライナジャスミンの毒性の詳細についてはこちらを参照→


# by lapisland2 | 2017-07-27 21:06 | Climber

タイガーリリーも咲き急いで



タイガーリリー(Lilium henryi)は、拙庭のユリたちの中では一番遅く開花し、
このユリが咲き始めると、イギリスの短い夏も終わりに近づくのですが、
ここ数年は少し様子が変わってきています。

2011年9月中旬の投稿で、
「花期がとても長く、8月の上旬から咲き始めて1ヶ月以上も
次々と花を咲かせてくれます。」と、書いているのですが、
ここ数年は温暖化の影響のせいか、
以前に比べると開花が半月から1か月ほど早くなってしまいました。
特に今年は春の気温が高かった上に、
6月から7月上旬にかけてヒートウェーブが続いたせいなのか、
アフリカンクィーンの開花の翌日には早々と最初の数輪が咲き始めました。



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このユリはウィルスに対する耐病性が強いだけでなく、
リリービートルの被害が全くと言っていいほどないのも、
英国でユリを育てる身としては、うれしい限りです。



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一時は花丈が2.5mにもなっていたのですが、
ぐうたらガーデナーのせいで、肥料も殆ど与えず植え替えもせずで、
過密状態の鉢の中で今年は1.5mほどに縮んでいます。
来年はもう少しのびのびとさせてやりたいものです。



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アフリカンクィーンとのツーショットも、
なかなかいいと思いませんか。




Tyger Tyger, burning bright,
In the forests of the night;
What immortal hand or eye,
Could frame thy fearful symmetry?
William Blake



タイガーリリーについての詳細はこちらで→

# by lapisland2 | 2017-07-19 00:42 | Bulb/Corm/Tuber/Rhiz

アフリカの女王とネパールの王女




6月のヒートウェーブが過ぎ去ったあと、
7月初めにもミニヒートウェーブが戻って来て、
庭の花たちは駆け足で花開き散って行きました。

そして少し涼しくなった今、
アフリカの女王やネパールの王女たちが開き始め、
夕暮れの庭には濃厚な香りが立ち込めています。
(今年の初開花は、例年よりもずっと早く、いずれも7月6日、同じ日の夕刻でした。)



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植え替えを怠っているせいか、
アフリカの女王は今年は2本だけになってしまいました。


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数年前に比べると花数もぐんと減っていますが、女王の貫録は今も衰えていないようです。




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植えてから3年目になるネパールの王女。
こちらも間に合わせの小さい鉢に植え付けたまま、3年が過ぎてしまいましたが、
来年こそは植え替えが必要なようです。
ネパールの王女については、のちほど詳細を入れます。



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写真では白っぽく映っていますが、実際の色合いはうすい翠に濃蘇芳色が入ります。 




そして、夏の終わりを告げるユリ・・・のはずだった、
タイガーリリーは年々開花が早くなり、
すでに蕾が色づき始めていますので、もうすぐかしらと思います。



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# by lapisland2 | 2017-07-14 06:11 | Bulb/Corm/Tuber/Rhiz

5月の庭から   ライラックの咲く頃



4月下旬にいきなりやって来た寒の戻りで、縮こまっていた植物たちが、
少し気温が上がって来たので、慌てて花を咲かせたり、
フロストでやられてしまったあとに次の新芽を出す準備をしています。
とは言っても、まだ明け方は6~7℃まで下がるので、準備は少しずつ少しずつ。
手助けをする人間側も、アガパンサスなどはフリースをかけたり外したり、
4月に買い込んだハンギングバスケット用のプランツもグリーンハウスに入れたり出したり。


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気温の上昇に、今にも花開くところまで行って息を止めていたライラックは、
大急ぎで花を開き、大急ぎで散って行きました。
このライラックは開花する前の濃い紫の時が一番好みですが、
開き切ると平凡なライラック色になってしまうのが残念。
木が大きいのでなかなか全体を撮ることができませんが・・・。
(逆光で、画像が随分暗いですねぇ。)



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ライラックの咲く頃はクレマティスモンタナの季節でもあります。
こちらの人はピンクのモンタナが好きなのか、どの家の庭にもありますが、
白花を植える人は少ないようです。
これはClematis montana 'Grandiflora'
満開になると甘い香りが漂います。



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同じ頃に咲き急いでしまったワイルドなウィステリア。
今年もまた花後は天に向かって駆け上ることでしょう。
やれやれ。


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カシワバアジサイやアオキの株の下では、
ソロモンシールがたくさん伸びています。
今年は50本以上になりました。
その陰でマルタゴンリリーの芽が伸び始め、
Ragged robin(Lychnis flos-cuculi)の花が咲き始めています。
日陰のグランドカバーはロンドンプライド、アジュガ、ウッドラフやユキノシタなど。


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ホスタも葉を広げ始めましたが、今のところまだS&Sの被害は少ないようです。


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スズランの花も咲き急いで。
庭に放すと広がって手がつけられなくなるので、鉢囲いですが、
葉っぱばかりになって来たので株分けが必要なようです。



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いくつかあるアイリスシベリカも株分けをしないと、葉っぱばかりが茂っています。



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ヘスぺリスの花も咲き始めました。



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そして、今年最初のバラもちらほらと。
Rosa 'Madame Alfred Carriere'


もう少し暖かくなって、賑やかな色の花が咲いてくれないと、
なんだか庭が白々としていて、さびしいですねぇ。。。


# by lapisland2 | 2017-05-15 22:34 | 四季の庭

4月の庭から



今年の春は、例年よりもずっと早く温かくなり、晴れる日も多かったので、
すべての花木がいつもより半月から一カ月近くも早く芽吹いたり、花をつけたりしましたが、
下旬になるといきなり冬に逆戻りしたかのような寒さが戻って来て、
夜間は零度近くになる日も多く、霜が降りたり、ヒョウやミゾレが降ったり。
せっかく早く出発した植物たちも、すっかりやられてしまったものもあります。

遅まきながら、寒さにやられる前の庭の様子を少し。



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沈丁花も4月初めには咲き始めていました。



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同じ頃にスキミヤの花も満開に。
スキミヤは長い冬の間の蕾の姿が好きなのですが、
春に一気に開花すれば、またそれも良しです。


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今年はプリムラの仲間がとても元気で長い間咲いてくれましたが、
カウスリップもあちらこちらで。


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エリスロニウムもあちらこちらで花を付けましたが、
活動し始めたS&Sにすでに葉っぱを齧られています。
Erythronium 'Pagoda'


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スノーフレーク。
たぶん、Leucojum aestivum 'Gravetye Giant'



例年ならば5月上旬に咲き始める遅咲きの水仙たちも、4月中旬から咲き始めました。

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N.'Phesant'S Eye'
周りに咲いている青い花は野生のアルカネット。
こちらではどこにでも生えてくる邪魔な雑草で、春に抜いておかないと
1mくらいにまで伸びて広がり、大変なことになります。


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N.'Wiston Churchill'



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3月に咲き始めるサロメに似てはいますが、別の品種で、
長く咲いてくれるのでうれしい限りです。(名前失念)


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随分早くに芽を出したルナリアは、
日陰のせいか背が高くならないで花が咲き始めてしまいました。
Lunaria '
Alba Variegata '


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ブルネラも満開になっていますが、
こちらでは雑草扱いのワスレナグサが庭を一時的に占領する時期と同じなので、
可愛いブルネラの花もあまり存在感がありません。
Brunnera macrophylla 'Jack Frost'


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ワスレナグサは満開を過ぎる頃にすべて引き抜いてしまいますが、
種まきをした白花の方はあまり増えてくれません。


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ジェラニウムも数種類が咲き始めています。
ダークな色のGeranium phaeumは、
白や淡いピンクなどキレイだけどぼやける色を引き締めてくれて、
でも主張はしないので、貴重な花です。


さて、遅霜やヒョウにやられた植物たちはサバイバルしてくれるのかどうか、
気になるところですが、まあこれも自然の思惑任せです。


# by lapisland2 | 2017-04-30 23:29 | 四季の庭