小さいけれど印象的な Hacquetia



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春の日差しを感じると、真っ先に庭の片隅からぴょこんと顔を出すこの宿根草は、
小さいけれど、とてもチャーミングで印象的なプランツです。


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真ん中の黄色い部分が花(小さい花が寄り集まっている)で、
まわりの花びらのように見えるところは、実は包なのですが、
まるでライムグリーンのデイジーの花が咲いているように見えます。


花が咲き進むに連れて、葉っぱが出てきて、色褪せていく花を隠してしまいますが、
花と同じライムグリーンの葉っぱは、残念ながら夏には濃いグリーンに変わってしまいます。
花だけの時は、せいぜい5cmほどの高さしかありませんが、
葉っぱは10cmくらいまで伸びます。

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原産地は中央ヨーロッパの山地で、
東アルプスやポーランド南部の森の縁に生える小さな宿根草です。
そのため、半日陰で湿気のある石灰質の土を好みます。
肥沃な土を好むので、植える時には腐葉土をたっぷり入れてやります。
根が深く伸びるので、そのことも考えて植える場所を決めるといいでしょうね。

3~5年に一度株分けをして増やしますが、
こぼれ種からも増えるようです。
でも、のんびりゆっくりと増えていくので、気の短い人には向かないかもしれませんね。
(株分けは、春の終わりか秋の初めに)


花が出始めの頃に、ちょうど活動を始めるS&Sの餌食になり易いので、
グリットを撒いたりコパーリングを置いたりして
守ってやる必要があります。

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このプランツは、おそらく日本ではほとんど知られていないのではないかと思います。
こちらでも、アルパインに興味のある人以外には知られていませんし、
ガーデンセンターやナーサリーでも見かけたことはありません。
ラッキーなことに、私は何年か前にあるアルパインの展示会でこのプランツに出会って、
分けてもらうことができました。



学名  Hacquetia epipactis


[追記]
雨の多いイギリスでは、S&S(Slug & Snail)の被害は
日本では考えられないほど大きく、ホスタなどは瞬く間にスジだけにされてしまいます。
薬品を使わずに、いかにS&Sを遠ざけるかは、
こちらのガーデナーにとっては、頭の痛い問題です。
なにしろ、10cm以上の巨大なナメクジがうようよ住んでいますので!

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by lapisland2 | 2012-03-29 20:07 | Perennial | Trackback | Comments(2)

こびとさんのアイリス

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春の訪れとともに、そっと顔を出すこの小さなアイリスも
春を告げてくれる花のひとつです。

ひと昔前、まだ日本ではこの小さな春咲きアイリスが知られていなかった頃に、
この寸詰まりの花が、ぴょこぴょこ地面から顔を出しているのを初めて見た時は、
なんとも奇妙な感じに囚われたものです。
だって、アイリスにはすっきりとした立ち姿のイメージしかなかったのですから。

今では、小さなアイリスに違和感を持つこともなく、
いつこの花がぴょこんと飛び出してくるかしらと、
楽しみに待っています。

残念なのは、なんとも花期が短いこと。
そして、うちの庭では数年で消えてしまうことが多いので、
毎年植え足す必要があります。

原産地が、コーカサス地方からトルコ、イラク北部、イラン北部・西部にかけてなので、
翌年花を咲かせるためには、夏の休眠期間中かなり乾燥気味にしなければならない
せいかもしれません。
夏が短く、8月中旬を過ぎると雨が多くなるイギリスでは、
どちらかというと、1年草扱いの球根かもしれません。

そして、花が終わるとすぐにその存在を忘れられてしまう、こんな小さな球根たちには、
周りにグリット(砂利)をばら撒いて目印にする必要がありますね。
私は、球根を植え込んだ網目状のポットを土に埋めておいて、
花が咲き終わったら、ポットを掘りあげて別の場所に移して、
乾燥気味に保つようにしています。



学名  Iris reticulata
英名  Reticulata Iris 、 Dwarf Iris、 Netted Iris.
和名   (流通名?)ミニアイリス、 小町アヤメ

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by lapisland2 | 2012-03-22 04:40 | Bulb/Corm/Tuber/Rhiz | Trackback | Comments(0)

水仙のないしょのはなしはあのねのね


今日は春分の日。
残念ながらこちらでは祝日ではありませんが、
あちらこちらで彼岸桜が満開になり、
道端のラッパ水仙も咲き始めています。

庭では'Itzim'に続いて、
咲き始めた可愛いミニ水仙 'Tête- à- Tête'が
頭を寄せ合って、内緒話を始めています。


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'Tête- à- Tête'は、1949年にAlec Grayによって作成された水仙ですが、
フランス語で Head-to-Head を意味するこの水仙は、
名前の示すように2輪が寄り添って咲くことが多いようです。

'Tête- à- Tête'などの Narcissus cyclamineusの園芸種は、
他の水仙のように数年ごとの株分けは必要ありません。
いつ植えたのか思い出せないくらいになって、
ようやく株分けをする程度でいいので、
ぐうたらな私には持って来いの水仙かもしれません。


学名  Narcissus cyclamineus 'Tête- à- Tête' (AGM)

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by lapisland2 | 2012-03-21 06:45 | Bulb/Corm/Tuber/Rhiz | Trackback | Comments(0)

あの日から一年が過ぎて・・・




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あの日からちょうど一年の3月11日。
この春最初の水仙が咲き始めました。


元気な黄色い水仙は、東北の地にもきっと、
いのちは蘇ること、
季節は必ず巡ってくることを
告げに来てくれることでしょう。



再生を心から祈りながら。。。










学名:  Narcissus cyclamineus 'Itzim'
英名:     daffodil , Cyclamineus Narcissi
和名:  ラッパ水仙 (喇叭水仙)


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by lapisland2 | 2012-03-15 09:20 | Bulb/Corm/Tuber/Rhiz | Trackback | Comments(0)

早春に咲くスノーフレーク

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スノードロップを追いかけるかのように、
スプリング・スノーフレーク Leucojum vernum が、可愛い花を咲かせています。
スノードロップとそう違わないくらい小さいので、
同時に咲いても、そんなに違和感はないのですが、
それ故に、この二つの花を混同する人も結構いるようです。

スノードロップが清楚で可憐な花だとすると、
このスノーフレークは、可愛い花の一言に尽きますね。
広げた小さなペチコートのすそに、点々と黄色かグリーンのドットが入るのが、
なんとも言えず愛嬌があります。
スノードロップとともに、春の訪れを告げてくれるうれしい花のひとつです。
小さいので、屈まないと気がつきませんが、
スミレに似た甘い香りがあります。


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ヨーロッパの西部から中部にかけてが自生地になりますが、
半日陰で、湿気の多い場所であれば、よく広がってくれます。
込み合ってきたら、5~6月に株分けをしてすぐに植え替えます。

スノーフレークと言うと、日本でもこちらでも、
夏に咲くもっと背の高い L. aestivumを指すことが多いのですが、
まだ寒さ厳しい頃に咲くこの小さなスノーフレークは、
夏のスノーフレークとはまた違った趣で、なかなかいいものです。


学名  Leucojum vernum
英名  Spring Snowflake

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[追記]

Spring Snowflake・・・ Leucojum vernum
Summer Snowflake・・・ Leucojum aestivum
Autumn Snowflake ・・・ Leucojum autumnale


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by lapisland2 | 2012-03-11 04:22 | Bulb/Corm/Tuber/Rhiz | Trackback | Comments(0)

雪の妖精・スノードロップ



寒の戻りで、また寒くなっているイギリスですが、
スノードロップたちは、まだ元気に咲き続けています。


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上の2つはふつうのスノードロップG.nivalis。
小さいけれど、一番可憐なスノードロップです。



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可愛いダブルの花 G.'Flore Pleno'は、よく増えてくれます。


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すっきりした立ち姿のG.'Atkinsii'.


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G.'Lynne'は背が高く、葉っぱも幅が広いのでよく目立ちます。

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中はこんな風。
(可憐な花に似つかわしくない誰かさんの大きな手がにょっきりで、失礼!)


これ以外にも何種類かのスノードロップを植えていますが、
なにしろ品種が多いので、名札を失くすとよほど特徴のあるものでない限り、
どれがどれやら。。。
でも、花の大きさだけではなく、
それぞれに微妙なマーキングの違いなどがあるところが、
可憐なだけでなく、面白いところでもありますね。

19世紀に、 Galanthophilia と呼ばれるスノードロップマニアの人たちが、
この花に夢中になったのもわかる気がします。

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by lapisland2 | 2012-03-07 07:30 | Bulb/Corm/Tuber/Rhiz | Trackback | Comments(0)

きさらぎに花開くアマリリス

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2月の暗い部屋の中で、アマリリスが咲きました。


日本では、春に植えて、5~6月に花が咲くアマリリスですが、
こちらではクリスマスの頃にプレゼント用の球根として売られることが多いようです。
アマリリスは、イギリスの暗くてうっとうしい冬の室内を飾ってくれる
数少ない花の一つなのです。

でも、ビクトリア時代に建てられた古いうなぎの寝床のようなコテージでは、
窓が小さくて、冬の間は昼間も電灯なしでは暮らせないほど暗いので、
今までに何度か挑戦してみたアマリリスですが、
花を咲かせることはできませんでした。

でも、クリスマスに友人からもらった重い箱を開けてみると、
やたらピカピカ光る少々悪趣味な器の中に
アマリリスの大きな球根が納まっていました。

アララ、これは困ったわねぇ。
うちではアマリリスはだめなのに。
突き返すこともできないし、どうしようかしら、、、
と、そのまま部屋の隅っこに箱を置いたままにしていたのですが。。。

1月の中ごろになって気が付くと、なにやら箱のふたが持ち上がっています。
ふたを取ってみると、球根が芽を出していました。
ふやけたような白い茎が光を探して斜めになりながら、
すでに10センチほどに伸びていました。

急いで、一緒に入っていたコルクの錠剤のような「土の素」に水をかけて
かき回して培養土を作り、球根を植えました。
少しでも明るい場所を探して、重いポットを抱えて家の中をうろうろしたあげく、
改造中の二階の書斎の窓際に着地。

アマリリスはグングン伸びて、3週間後には最初の花が開きました。
そのあと、もう一本花茎を伸ばして、
1ヶ月間に渡って計7輪のあでやかな花を楽しませてくれました。


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花が咲き始めてから、せっかくの見事な花をもっと楽しもう、
ということで、暗い下の部屋に移動させましたが、
環境が急変したのにもめげず、引き続き花を咲かせてくれました。

最後の花が開き始めた頃から、葉が伸び始めています。
付いていたタグには、咲き終わったら捨てるようにと
書いてあるのですが・・・
最悪の環境でも、健気に花を付けてくれたアマリリスを、
使い捨ての花にするのは、余りにも心苦しいので、
花が終わったら、とりあえずは別の鉢に移して肥料を与え、
葉っぱを育ててみることにしましょうか。



学名  Hippeastrum  'Elvas'
英名  Amaryllis
和名  (通称名)アマリリス




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by lapisland2 | 2012-03-01 19:28 | Bulb/Corm/Tuber/Rhiz | Trackback | Comments(4)