カテゴリ:Perennial( 79 )

夜もすがら、フロックスの香り漂う



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日向の少ない拙庭には向かないとはわかってはいながら、
ずっと気になるプランツがいくつかありますが、この花もそのひとつです。
何年か前にウィズリーで見かけて以来ずっと気になる花だったのですが、
なんとなく耐寒性がなさそうな、か弱い感じで、
うちではとても無理だろうと思っていたのですが・・・。
ここ2・3年の間に近所のガーデンセンターでも出回るようになったので、
育て易い品種ができたのかもしれないと思い、
今年は鉢植えで試してみることにしました。

英国での花期は6月~8月とのことですが、
うちではなぜか4月からずっと咲き続けています。

少し調べてみると、
南アフリカ原産( Drakensberg Mountainsの辺り、南アで最も高い山脈 )の植物のようですが、
なぜこの小さなプランツに舌を噛みそうな16世紀のボヘミアン植物学者
Adam Zaluziansky von Zaluzianの名がつけられているのかは不可解です。
南アフリカには54種のZaluzianskya があるそうですが、
つい最近まで園芸種としての紹介はなかったようです。
(私が初めて見たのは個人のコレクターがショーに出したものだったのかもしれません。)

草丈は20cmくらいで、常緑の香りのある葉は、
ドーム型にコンパクトにまとまります。
もし耐寒性があれば、グランドカバーにぴったりなのですが、
やはり耐寒性はもう一つとのことで、冬には取り込むことになりそうです。


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日中は花は閉じて、小さな紅色の蕾のままで過ごし、
夕闇が迫る頃になると、
いつの間にか蕾が開き真っ白な花たちが顔を見せてくれます。
花そのものが愛らしいという一言に尽きるような形をしていますが、
何よりも思いがけないボーナスはその甘い香りです。
夜が更けるにつれて香りは強さを増し、濃厚になっていきます。
ジャスミンとガーデニアを合わせたような香りとでも言えばいいでしょうか。
パティオに置く一鉢は、夏の夜の庭を甘い香りで満たしてくれることでしょう。
朝早い時間にはまだ花は開いたままですが、
寝坊をしても昼間はまんまるの蕾の可愛さを愛でることができます。


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日当たりの良い場所を選び、
土は水分を保つ肥沃な土で、しかも水はけのよさを要求します。
日照りの日には気が付くとぐったりしてしまっているので、
水切れにならないように注意が必要です。
(水切れを起こすと茎がwoodyになるとのこと)
花が終わったら、すぐに切り詰めるのを忘れないように。

簡単に挿し木ができるようなので、
トライしようと思っています。

久しぶりにまだ育てたことのないプランツに挑戦です♪




学名: Zaluzianskya ovata
英名: night phlox
和名: (流通名)ザルジアンスキア、ナイトフロックス 「ムーンライト・フラグランス」



[追記]
さすがなんでも早い日本のこと、既に流通しているようです。
日本の場合は夏越しが難しいので、一年草扱いのようですね。
(こちらは寒さで一年草扱いになりそう。)
日本では、花期は4~6月頃のようです。
それと、日本はなんでも安いので、春に出回るこの苗も500円前後で、
楽天なんかだと299円。
こちらでは1200~1400円くらいですよ。

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by lapisland2 | 2016-06-09 22:39 | Perennial | Trackback | Comments(14)

冬でもあおあお アカンサス





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春から秋にかけては、S&Sどもの餌食になって、
穴開きだらけの惨めな姿になってしまうアカンサスも、
冬の間は瑞々しい葉っぱをのびのびと広げてくれます。

一見寒さに弱そうに見えますが、
3・4年前の厳しい冬にも耐えてくれました。(あの頃は-15℃まで下がりました。)


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アートの歴史を勉強すると、
欠かすことのできない植物のひとつがこのアカンサスですが、
装飾のモチーフとして親しいものであったこのプランツが、
イメージから実物に結びついたのは、こちらに住むようになってからのことです。

大きな庭園で、ちょっとワイルドな植栽の中に、
威風堂々たるアカンサスが何本もの花茎を立ち上げている姿には、
西洋の人たちが繰り返し、建築や装飾のモチーフとして使ってきたことが理解できるような
素晴らしさががあります。

残念ながら、拙庭のような狭い庭や、
日本人の作るこぎれいなガーデン(失礼!)には向かないプランツなのですが、
花は期待せず、冬場の瑞々しい葉を見るためだけに植えているようなものです。
雨の多いイギリスには、S&Sの被害が大きい軟らかい葉の Acanthus mollis
よりも、
葉っぱの硬く刺々しい A. spinosus の方が、向いているかもしれません。






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(まだ被害の少ない5月頃の画像も貼っておきます。
 気温が上がって、新しく伸びてきた葉も生き生きしています。)



アカンサスの花は→






[追記]

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ちょっと珍しいAcanthus sennii(エチオピア原産)の写真が見つかったので貼っておきます。
これはたぶんOxford Batanical Gardenで撮ったと思いますが、まだ小さい株でした。
確かロンドンのPhysic Gardenに大きいのがあったと思うのですが。
1m以上になり、茎は濃い色でアカンサスと言うよりは、ヒイラギの木のようでした。
朱赤の花が咲くそうですが、花の実物はまだ見たことがありません。

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by lapisland2 | 2015-03-24 02:00 | Perennial | Trackback | Comments(7)

植え替え後のヘレボルスの花



春分の日も間近だというのに、なんとも底冷えのする一日でした。
重い雲が覆いかぶさり、2月に時計が逆戻りしたかのような暗さです。
ニュースでは、パリの空もロンドンの空もポルーションでグレー一色。
エッフェル塔もロンドン・アイも翳んでいます。


さて、かなりの数があったヘレボルスを一昨年整理しました。
一箇所に10株以上植わっていた場所は、
株分けしたあと、3株を除いてすべて他の場所に植え替え。
狭いので種をつけないように気をつけてはいましたが、
それでもこぼれダネで増えていた株はすべて処分したり、
いい花を付けたものは友人にもらわれて行ったり。
数も以前の半分以下に減らしました。
株分け・植え替えしたものは、昨年はもうひとつでしたが、
今年は元気に花を付けています。

その中からいくつか。
まだしゃがんで写真を撮ったりはできませんので、
誰かさんの無粋な大きな手が邪魔ですが、ご容赦を。



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縁に微妙な色の入るピコティ♪
中心部に入る色も縁の色によく合っています。



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繊細なフリルの重なる淡いピンク。



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スモーキーな色合いが粋な花ですが、写真ではうまく色が出てくれません。



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元の位置は、スノードロップの近くだったのでずっと気になっていましたが、
離れた場所に植え替えをして黒花と並べたので、やれやれです。
(可憐なスノードロップの咲く時期には、他の白い花は近くに植えたくはありませんので、
クロッカスなど同時期に咲く花も、白花は植えないようにしています。)



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これもスモーキーで微妙な色なのですが、うまく色が出てくれません。
肉眼ではもっとダークな黒紫のいい色なのですけれども。

黒系統の花は寒さが厳しい冬の方がいい色が出るように思います。


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by lapisland2 | 2015-03-20 07:52 | Perennial | Trackback | Comments(2)

初夏の日差しに映えるオリエンタルポピ-



今日は久しぶりの雨になるはずが、パラパラと来ただけで終わってしまいました。
イギリスにしては珍しく安定したいいお天気が続いていましたので、
ブログの更新をしない間に、庭の花もどんどん咲き進んでしまいました。

すでに朱赤のオリエンタルポピーは芥子坊主になってしまいましたが、
まだチラホラと咲き続けているポピーもあります。

数年前の厳冬に半分枯れこんでしまっていた大きなシュラブを切ってもらったので、
今までひっそりと陰で咲いていたポピーたちが復活し始めています。

そして、すっかり消えてしまったと思っていた大好きだったポピーも
ひょっこり顔を出してくれました。




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これはかなり前にどこかの庭園で咲き乱れていたのがとても印象的で、
Plant Finderでナーサリーを探して苗を手に入れたものです。
毎年たくさん花を付けてくれていたのですが、
うしろのシュラブが大きくなり、他の背の高い宿根草が覆いかぶさって、
ここ2年ほどは葉っぱだけになっていたのですが・・・
お日様が当たるようになると、再び花を咲かせてくれました。

花びらのギザギザがなんとも言えず陽気で可愛いポピーです。
Papaver orientale 'Forncett Summer'



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(すぐ上の画像は今年のものではなく、たくさん咲いていた頃のものです。)






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ポピーは何種類も植えた覚えがありますので、そのうちのどれかだと思いますが、
きれいなパステルピンクのオリエンタルポピーもそのひとつです。
たぶんこれは、Papaver orientale 'Helen Elizabeth'。

どこかに白いポピー、'Royal Wedding'があるはずなのですが、・・・
今年は顔を見せてくれないようです。
このポピーはうちの庭とは相性がよくないのか、植えては消え植えては消えを
繰り返して3回目でやっと定着した経緯があります。






オリエンタルポピーを見事に咲かせるには、
やはり日当たりのよい広い庭が必要で、
狭くて日当たりの悪い拙庭ではちょっと無理がありますねぇ。


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by lapisland2 | 2014-06-27 18:21 | Perennial | Trackback | Comments(2)

可愛いそばかすっ子のビオラ





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Viola sororia 'Freckles'は、白に近い淡いブルーに、
紫色のそばかすが点々と入る可愛いビオラですが、
見かけの可憐さとは程遠いタフなプランツでもあります。

北米東部原生のビオラですが、繁殖力が強く、
彼の地では花壇で領地を広げるだけでなく、
芝生や道端などに逃亡して迷惑な雑草扱いを受けているようですね。

花後の種を残しておくと、そこら中に広がってしまうので、
うちのような狭い庭では、花がら摘みは欠かせません。
でも、せっせと花がら摘みをしたところで、
種小名のsororia(「塊になった」の意)の示すように、
匍匐茎で広がって行きます。

とても魅力的な菫ではありますが、同時に迷惑千万なプランツでもあるのです。
でも、広い庭なら木の下などに植えておくと、春には綺麗なスミレのカーペットになることでしょう。
宿根草ですが、寿命は3年ほどのようです。

日向でも半日陰でも適度に湿り気があり、水はけのよい土であればよく育ちます。
花期は、晩春から夏にかけて。
花期が終わると、葉が大きくなるのはニオイスミレと似ていますね。

秋に葉を刈り取って、肥料を与えてマルチングをしておきます。



そうそう、花はサラダの散らすといい彩りになりますよ。





学名:  Viola sororia 'Freckles'
英名:  Freckles violet. Common Blue Violet.
和名: フキカケスミレ(吹き掛け菫) ?
別名: アメリカスミレサイシン(亜米利加菫細辛)フレックス ?   




[追記]

*いつものように、次々と咲き続けていた間は毎日見惚れているだけで、
 花が終わる頃になって、慌てて写真を撮るドジな私ですので、
 写真はこの一枚だけです。
 花いっぱいの様子は、また来年にでも。

**日本でも、このそばかすっ子の原種である Viola sororiaは、
  庭から逃亡して領地を広げつつあると聞いています。


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by lapisland2 | 2014-05-25 07:34 | Perennial | Trackback | Comments(2)

日陰で弾けるティアレラ 'スプリングシンフォニー'






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春になっても暗い日の多いイギリスですが、
ティアレラ 'スプリングシンフォニー'は、
そんな庭に弾けるような明るさを与えてくれるプランツの一つです。

ヒューケラやヒューケレラは、葉っぱのために植えていますが、
このティアレラは、花のために植えていると言ってもいいくらいです。

蕾の開きかける頃が楚々とした感じで好きなのですが、
今年の春は暖かいので、あっという間に花が開き切ってしまいました。
でも、咲き始めの頃よりももっと白に近い淡いピンクになるので、
開き切った姿もまた可愛いものです。



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今年は例年以上に雨続きの冬だったので、
根腐れを心配していましたが、大丈夫だったようです。
ティアレラの方がヒューケラよりも湿潤に強いせいかもしれません。

弱点は、ホスタやヒューケラ、ヒューケレラと同じく、
S&S軍団の餌食になりやすいことでしょうか。




学名: Tiarella cordifolia 'Spring symphony'



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by lapisland2 | 2014-05-11 08:09 | Perennial | Trackback | Comments(2)

はっぱふみふみ 羊歯の芽吹き




雨の日が続いているので、
ホスタと共に雨の好きなシダたちが、元気に芽吹き始めています。



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庭のあちらこちらでとぐろを巻いたり、鎌首を持ち上げて背伸びをしながら
春を謳歌しているようです。




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子供の頃からなぜか苔と羊歯が好きで、
小学生の頃から山に出かけては、苔や羊歯の観察をしていました。
机の引き出しの中は、宝物のメンコやビー玉などといっしょに、
苔の標本や羊歯の押し葉がいっぱいで、
女の子の引き出しとはまるっきり違うものでした。





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おとなになっても、苔好き羊歯好きは潜在的に残っているようで、
狭い庭には集めたわけではないのですが、
20種類以上の羊歯たちが住み着いています。




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ようやく冬の眠りから覚め始めた羊歯たちのようすですが、
まだ眠りが覚めない羊歯も隠れているようです。 

今のところまだ小さな葉が出始めたばかりなので、
ヘジホグの小屋やら、猫よけの金網やら、イリゲーションホースやらが丸見えで
見苦しい限りですが、
広がった葉っぱの下にすっかり隠れてしまうのも、もうすぐです。


もう少し葉っぱが展開するようになったら、
また写真を撮ることにしましょうか。


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by lapisland2 | 2014-05-02 02:15 | Perennial | Trackback | Comments(0)

はっぱふみふみ ホスタの芽吹き




イースターの頃から再び雨の日が続いているイギリスでは、
ホスタやシダたちが、葉っぱを広げる準備を始めています。

残念ながら、雨が好きなのはホスタやシダだけでなく、
一足先に冬眠から目覚めたS&S軍団もすでに活動を始めており、
ホスタのお出ましを今か今かと待ち構えています。
またまたS&S軍団との勝ち目のない戦いが始まるのかと思うと気が滅入りますが、
地球を破壊することだけに命を賭けている私たち人間よりも、
彼らの方が自然の中ではずっと重要な働きをしていることを思うと、
負け戦も諦めがつくと言うものです。

ホスタたちも、彼らの餌食になることで命を全うすることでしょう。
私たちも、せめて死んだら屍が何かの命の糧になることを望みながら。
とりあえず、ホスタの芽吹きでも愛でることにしましょうか。




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ちょうどホスタの芽吹きが始まる頃に、
桜が散り始めますので、庭中に花びらが散らかっています。



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ホスタのほとんどが今こんな状態。



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このの品種は芽が出始める頃、見事な濃い紫色になります。
写真ではその色が出ないのが残念。




もう少し葉っぱが展開したら、S&S軍団にすっかりやられてしまう前に、
また写真をとることにしましょうか。




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by lapisland2 | 2014-04-30 07:02 | Perennial | Trackback | Comments(0)

その後の Hacquetia



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小さいけれど印象的な花として以前にご紹介したことのあるHacquetia。
  (以前の記事はこちらで→


あの記事を書いた前の年に、
夏に乾燥し過ぎる前庭から裏庭の今の場所に植え替えをして、
無事に根付いたのでうれしくて書き込んだのでしたが、
あれから2年が過ぎて、なんとか細々とサバイバルしてくれているようです。



見えていないものは、記憶からすっかり消し去るのが大得意の相方が一緒に住んでいますので、
葉が消えてしまう球根や、小さなHacquetiaなどは危険がいっぱいなのです。
キツネや猫よりもずっと大きい足でいつ踏みつけられるか、掘り返されるか、
わからないのですから。
小枝を挿したり、白い砂利を撒いたり、対策をとってはいるのですが、
毎年かなりのプランツが被害に合います。

文句をつけると、
「英国の庭では、サバイバルできるものだけが生き残るのだ~!」という、
いつもの迷文句で煙にまかれてしまいます。

私が庭に出られずにいた間にこの花も咲き始めたようですが、
まるで始めてみる花を見つけたかのように、
「庭の隅っこに、小さいグリーンの花が咲いてるよ~!」と、
報告してくれましたので、
Hacquetiaが無事に休眠期間を過ごしたことを知りました。



そして、まだ被さったままの小枝をそっとのけると、
鮮やかなライムグリーンの花が顔を出してくれました。




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すでに葉っぱが展開し始めているようなので、
かなり前から咲き始めていたようです。




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うれしい。


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by lapisland2 | 2014-03-28 23:58 | Perennial | Trackback | Comments(2)

ヘレボルスをいくつか



スノードロップの満開の頃に花芽の上がっていたヘレボルスたちも、
庭に出られないでいた間に、次々と咲き急いで、
すでに花が緑色に変わりつつあるものもたくさんあります。
昨年、植え替えや株分けをしたので、今年は花つきのよくないものもありますが、
また1年後の出会いに期待しながら、いくつかの花を。




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by lapisland2 | 2014-03-28 01:43 | Perennial | Trackback | Comments(3)