純白の八重のさくら再び




3月初めにプラムチェリーで始まった英国の桜の季節も、
彼岸桜や豆桜から、さまざまな種類の山桜や大島桜、ワイルドチェリーへと移り、
例年よりもグンと暖かい日が続いたあと、最後の八重桜の開花が始まっています。


a0208116_04212187.jpg


山桜の好きな私としては、派手な八重桜はあまり好みではなかったのですが、
こちらでこの純白の八重に出会ってからは、八重もまた好しと思うようになりました。
それも満開になる前のこんな5分咲きの頃は、とりわけいいものです。


a0208116_04191636.jpg



a0208116_04211429.jpg



a0208116_04210653.jpg



a0208116_04212959.jpg


この白い八重に続いて、濃いピンクのぽってりした八重桜が街を埋め尽くす頃になると、
桜の季節も終わりに近づき、代わってクラブアップルの濃い紅色の花が木を覆いつくし、
リンゴやナシの花も満開になります。

今の時期は、風に乗ってさらさらと散る山桜に交じって、
そろそろ花の終わりに近づいたブラックソーンや
遅咲きの濃い赤紫の木蓮、ヤマブキの黄色、雪柳の白などが乱れ咲き、
香り高い遅咲きの水仙に林の下のブルーベルの青なども加わって、
新緑の芽吹きと共に、まさに百花繚乱の季節です。




白い八重桜は
学名:Prunus avium 'Plena'  
英名:Double White Cherry


[PR]

by lapisland2 | 2017-04-13 14:20 | 散歩道の植物たち | Trackback | Comments(4)

今日も桜雨



イースターからあと、ちっとも気温が上がらず、
4月の平均気温は14℃だと言うのに10℃から上にあがる日が殆どない状態です。
おまけに大雨や強風の日も多く、昨年・一昨年と比べるとサクラの開花はグンと遅れているようです。
それでも、日本の山桜や大島桜の仲間は1週間ほど前から満開になって来ました。
日本のように改めてお花見に出かけるようなことはありませんが、
家の周辺で山桜や大島桜などを満喫できるのは、つかのまの至福になります。




a0208116_03340618.jpg



今年見かけた優雅で清楚なこの桜は、たぶん日本のショウゲツでしょうか。
咲き始めには淡いピンク色の紅が差しますが、開き切ると純白になります。
数多くある桜の中でも大好きな花の一つです。



学名:Prunus 'Shogetsu'  Prunus serrulata 'Longipes'    AGM
別名:Prunus serrulata 'Longipes'
   Prunus serrulata 'Miyako' misapplied
   Prunus Blushing Bride
   Prunus 'Oku-miyako' misapplied
   Prunus 'Shimizu-zakura'
英名:Cherry 'Shogetsu'
和名:ショウゲツザクラ(松月桜)、ノダノオオザクラ(野田大桜)







[追記]

1.RHSなどでは上記のような学名で出てくるのですが、
日本のサイトでは学名が
Prunus lannesiana Wilson cv. Superba
Prunus serrulata ‘Superba’
などとなっています。
ブログには出てきますが、いずれもウィキペディアのコピペばかりで、
情報が確かなのかどうか分からずにいます。
どなたかご存知の方がいらっしゃいましたら、ご教示下さい。

2. As with many flowering cherries of Japanese origins,
Shogetsu's history is littered with mis-identifications and multiple names.
Even the famous English enthusiast of the 1920s, Collingwood Ingram, came unstuck with this variety.
However the confusion was eventually resolved and Shogetsu has become one of the most widely-admired
of the white-blossom Japanese flowering cherries.
(http://www.pippintrees.co.uk/)


[PR]

by lapisland2 | 2016-04-24 07:04 | 散歩道の植物たち | Trackback | Comments(2)

青い紫陽花





a0208116_04085228.jpg




今日は若くして逝ってしまったNickの誕生日。
彼の命日や誕生日には花を供えに行きます。
花束にはいつも彼の好きだった青い花を何かしら混ぜて。



この地方の土には決して青い紫陽花は咲かないのに、
不思議なことに彼の眠る庭園には、
目に沁み、心に沁みる、青い紫陽花が咲きます。


[PR]

by lapisland2 | 2014-07-03 04:13 | 散歩道の植物たち | Trackback

クラブアップルも満開に♪





桜も次々と散り急ぎ、
巷ではクラブアップルの花が満開になっています。
印象的な濃いピンクの花が木全体を覆うように満開になっているのは、
日本的な風情と言うのではありませんが、なかなかいいものです。
クラブアップルにもさまざまな品種があるので、
今の時期は八重桜と共に本当に賑やかになります。




a0208116_19063063.jpg



蕾や開きかけの時が、個人的には最も好きな時期なのですが、
いつも機会を逃して、あっという間に満開になってしまいます。
これは咲き遅れていたまだ若い木についた花を撮ったもの。
たぶん、 'Profusion'ではないかと思います。




a0208116_19065005.jpg



これが満開になったら、どんなに賑やかになるか想像がつきますよね。

クラブアップルは、桜と共にこちらで最も人気のある花の咲く樹木ですが、
秋に姫リンゴのような実をつけてくれるのも、楽しみの一つになります。
機会があれば、また実のなった時の様子を。





学名: Malus  'Profusion'
英名: Flowering Crab

[PR]

by lapisland2 | 2014-04-25 19:24 | 散歩道の植物たち | Trackback | Comments(6)

純白の八重のさくら



巷では、ワイルドチェリーや山桜が散り始め、
先週あたりから八重桜の季節に移っています。
明日までこのいいお天気が続くとのことで、
例年ならば四月終わりから五月上旬に掛けて咲く八重桜も、
随分早い開花になりました。



a0208116_22545107.jpg


こちらには八重桜の種類も多いのですが、
私が好きなのは、この純白の八重。
遠くから見てたぶん白妙ではないかしらと思っていたのですが、
近づいて見ると花びらがもっと蜜に重なっているようです。
こちらではそう珍しくもなく、よく見られる桜です。



a0208116_22555074.jpg




a0208116_22571408.jpg




a0208116_22574955.jpg



写真を撮ったこの桜の木は村の教会の横にあって、
毎年楽しみに開花を待っていますので、
桜の季節になると何回も教会まで偵察に出かけます。
咲き始めの頃が好みではあるのですが、
春が駆け足どころか超特急で過ぎて行くこの春、
雑用に追われている間に、一気に咲き進んでしまいました。
でも、このぽってりした花びらの重なりも、
それはそれでまたいいものですね。



a0208116_22591176.jpg



a0208116_22595179.jpg





a0208116_23003515.jpg



残念なのは、2年ほど前に突然この桜の下にライトとサインボードが設置されたこと。
教会の横は大きな駐車場になっていますので、安全性を考えてのことだと思われますが、
なぜ桜の木の真下に。。。
と、思うのは私が日本人だからでしょう。

英国人にとっては、桜は特別な花ではないので、
小さなカメラを構えて写真を撮る私を、人は懐疑の目で見ながら通り過ぎて行きます。






「さまざまの こと思ひ出す 桜かな」          芭蕉


なんともシンプルそのもので、
五・七・五と指折れば小学生にも作れそうで、
それでいて「そうなのよね。」と、しみじみ納得する句でもあります。

日本人なら、だれにでも桜の思い出があります。





[追記]

学名はたぶん Prunus avium 'Plena'     AGM
この八重のものは'Multiplex', 'Grandiflora' だろうと思われます。
英名は単にDouble White Cherry

[PR]

by lapisland2 | 2014-04-18 23:08 | 散歩道の植物たち | Trackback | Comments(2)

春を告げる使者  ブラックソーンの花




3月になりましたね。
北半球の国では、今日3月1日から「気象学上の春」(meteorological spring)が始まります。

日本と同じように、イギリスでも3月1日はまだ寒さ厳しい年が多く、
三寒四温を繰り返しながら、少しずつ五感で感じる春に近づいて行きますが、
それでも「3月」というだけで、なんだか心が浮き立ちます。



イギリスの春の象徴はラッパ水仙だと思われていますが、
それより一足先に春を告げる使者がやって来ることを忘れてはなりません。

春を告げる使者---それは黒い枝に小さな純白の花を咲かせるブラックソーンです。


a0208116_04292480.jpg


この花がポツポツと開き始めるのを合図にして、
足元ではラッパ水仙やプリムラの蕾も頭を擡げ始めます。




先週、病院への行き帰りに、
牧場を囲む垣根に白い花を付け始めているブラックソーンをみつけました。
洪水が引かず、この辺りの牧場や畑もいまだに大きな池になったままですが、
それでも花を付け始めたブラックソーンを見ると、心が緩むのを感じました。
今年は例年より1週間ほど早く花を咲かせ始めたのではないかしらと思います。


a0208116_04295375.jpg


遠くから見ると霞がかかったように見えるブラックソーンの花が、
野も畑も、すべてを白く染めるのももうすぐです。

春は、すぐそこまで来ています。





学名: Prunus spinosa
英名: blackthorn
和名: スピノサスモモ



[追記]

*まだ体調が戻らず、車から降りて写真を撮ることができませんので、
 画像はlifesgrandeurとwikipediaから拝借しています。

*英国の四季、そして生活に密着しているこのプランツについては、
 また詳しく書き込むことがあると思います。



[PR]

by lapisland2 | 2014-03-02 04:42 | 散歩道の植物たち | Trackback | Comments(2)

散歩道の植物 3.     (日本から)



a0208116_17531669.jpg




いつのまにか屋久島ツツジや平戸ツツジも最盛期を過ぎ、
散歩道ではナニワイバラが溢れんばかりに咲き誇っています。


a0208116_17542610.jpg



バラと言うよりは、
ツバキと言った方が似合いそうな純白の大きな花が、
5月の太陽に向かって一斉に開いているのは、
本当に見事です。


a0208116_1755625.jpg



この元気一杯のナニワイバラは、
日本の南部では野生化して野良に咲き乱れ、
北米南部でも道端に広がっているのをよく見かけましたが、
どうやらイギリスの気候には合わないらしく、
大きな庭園でもついぞ見かけたことがありません。
(Sissinghurst Castle Gardenで
似たようなバラを見たことはあるのですが、
それが果たしてナニワイバラなのかどうかははっきりしませんでした。)


a0208116_17563371.jpg



拙庭にある日本から持ち帰ったナニワイバラは、
植えてから十年以上になりますが、
消えはしないものの、いまだに花を付けたことは一度もありません。

いつの日か純白の花を咲かせてくれる日を待ちながら。。。



a0208116_1757923.jpg





学名: Rosa laevigata
英名: Cherokee Rose
和名: ナニワイバラ(難波茨)


[PR]

by lapisland2 | 2013-05-08 18:03 | 散歩道の植物たち | Trackback | Comments(2)

散歩道の植物 1.   (日本から)




日本に帰って来て、あっという間に3週間が過ぎました。
桜はすでに葉桜に、八重桜も色褪せて散ってしまい、
新緑の美しい季節になりつつあります。

そんな日本での滞在中に、散歩道で見かけた植物を
撮ってみたいと思います。
日本ではありふれた花なのに、イギリスでは珍しいものも
けっこうありますよ。
たとえば、関西の春に欠かせない花、沈丁花は、
土や耐寒性の問題で、彼の地では栽培の難しい植物になりますし、
秋の深まりを香りで教えてくれる金木犀も、
イギリスで見ることはありません。



a0208116_14581287.jpg


今、目に付くのは、街路樹のエンジュやイチョウのきれいな若葉。
イギリスでは、エンジュを見ることは殆どなく、
イチョウの並木も少ないですね。
だから、そんなありふれた風景や植物が懐かしく、
そして、心に沁みます。


a0208116_14591297.jpg



道端のスノーフレークとハナニラの組み合わせが、
なかなか素敵です。


a0208116_14595011.jpg


ツルニチニチソウも、お日さまがいっぱいの関西では
とても花つきがよくて、ブルーの色が冴え、
斑入りもくっきりしています。


a0208116_1502351.jpg


関西ではどこにでも見られるハナミズキですが、
不思議なことにイギリスでは殆ど見当たらないのです。
同じ仲間のヤマボウシは大きな庭園に植えられることが多いのですが、
これも耐寒性の問題でしょうかしらね。


a0208116_15122121.jpg


そして、ボタンやシャクヤクは、
すでに春の嵐で色褪せてしまいましたが、
咲き遅れの一輪を。



[PR]

by lapisland2 | 2013-04-30 15:14 | 散歩道の植物たち | Trackback | Comments(2)

さくらさくら



彼岸桜や豆桜はすでに葉桜になり、
今はどこもかも山桜で埋め尽くされています。

イギリスには、日本に負けないほどたくさんの桜の木があるのですが、
古い時代に入ってきたものが多いせいか、
山桜や大島桜、枝垂桜、富士桜、大山桜、冬桜などいろいろな種類が見られるので、
染井吉野が多い日本よりも面白いかもしれません。

でも、桜の通り抜けのような並木道は少ないし、
お花見もないのはさびしいですね。
異国の地にいても、
日本人にとって桜は特別の思い入れがある花のように思われます。
その思いは、年とともに深まっていくようで、
桜の花を見ると、なぜか心がそわそわとさざめきます。


a0208116_8115838.jpg


これは、先日の古い庭で見たさくらの花。
品種はわかりませんが、とても可愛いやさしい色をしています。
サトザクラの一種かしらとも思いますが、
花が小さいので違うのかもしれません。


a0208116_8123458.jpg



a0208116_8125976.jpg



a0208116_8183279.jpg


[PR]

by lapisland2 | 2012-04-13 08:21 | 散歩道の植物たち | Trackback | Comments(0)

絢爛のマグノリア



a0208116_0103411.jpg


ここはいつもの散歩道のひとつですが、
古い庭園の中にあるこの円形のサンクンガーデンは、
かなり昔に作られた庭のようです。
春の嵐の直前に訪れると、ちょうどマグノリアの花が咲き誇っていました。
ピークを過ぎたばかりのようで、まわりには散った花びらが敷き詰められています。

イギリスには大きなマグノリアの木が多いのですが、
ここにあるマグノリアほどの大きさにはなかなか巡り会いません。
サンクンガーデンの一番低い位置に植わっているので、それほどには見えないのですが、
いずれもゆうに高さは10m、枝張りは15mを超えているようです。


a0208116_011773.jpg


昼下がりの誰もいない古い庭に咲き誇る絢爛のマグノリアは、
かつての主であった公爵の愛でる花だったのかもしれませんが、
今では、この庭に眠る多くの死者たちの魂を慰める花になっています。

そして、その死者たちに混じって、
若くして不慮の死を遂げた息子も、マグノリアを見上げているのかもしれません。

[PR]

by lapisland2 | 2012-04-08 00:20 | 散歩道の植物たち | Trackback | Comments(0)