芽吹きの季節




昔、大好きだった写真絵本に『ふゆめがっしょうだん』というのがありました。
長新太が、絵ではなく文を書いています。
冬の間、寒さに縮こまりながらエネルギーを蓄えて、
じっと春を待っている木々の冬芽をユーモラスな写真に撮った本ですが、
楽しい絵と愉快な文がいい具合に調和して、
繰り返し開いても飽きることがありません。



そして、春がやって来て。
じっと寒さを耐えていた冬芽たちの芽吹きの季節が始まります。

不思議なのは、それぞれの木がそれぞれの体内時計を持っているかのように、
ぴたりと自分の芽吹く時を知っていることです。
どれ一つとして同時に芽吹くものがないようにみえることです。

「もういいかい」
「まあだだよ」


そしてずぅっと見張っていても、一瞬目を離した隙に、
それはいつのまにかはじまっていて、
人はただの一度も芽吹きを目撃できないでいます。



庭の「はるめがっしょうだん」のメンバーをいくつかご紹介。



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くねくねハシバミの芽や。



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 Larchと呼ばれる唐松の仲間も。



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死んだかと見えた「生きている化石」メタセコイヤも、
しっかり生きていました。



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モミジの仲間はまだ明け方の夢を見ていますが、



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中には慌て者もいます。



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いつの間にやら、モックオレンジは芽から葉に。



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セイヨウカナメモチは、Red Robinの名に恥じない
朱の芽吹きを見せて伸びています。





「ふゆめがっしょうだん」は、
次々と「はるめがっしょうだん」に変身しています。

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by lapisland2 | 2014-04-03 02:58 | 四季の庭 | Trackback | Comments(7)

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Commented by baku at 2014-04-05 11:53 x
春やのに、あいかわらずなニュースばっかし流れてきて、うんざりしてるので、こういう芽吹きのちっちゃな緑を見ると、ぐっときます。芽吹きにありがとう〜この写真見せてくれはったlapisさんにありがとうのきもちです。

梨木香歩さんの『家守奇譚』で主人公がいうてはる『季節の営みのまことに律儀なことは、ときにこの世で唯一信頼に足るもののように思える』をあらためて。
そういうたら、昨日京都に住む友人のツイートで、上京区の梨木神社(梨木さんのペンネームの由来とかいわれてる)の森の一部がマンションに〜ということで大胆な伐採(痛々しい)の写真が。そしてそのマンションのコピーたるや(日本でこういうのを「マンションポエム」と呼ばれてるらしい)これやそうです。→「緑深き神聖なる領域、鎮守の杜に住む。」ため息!
Commented by するめ at 2014-04-06 21:10 x
bukuさんと同じく芽吹きをみるとぐっときます。寒い冬の間ようがんばりはった・・と。
今日の朝刊にぐっときた詩が掲載されていました。作者は81歳の田口栄一さんです。
「風の匂い」
草原に風の芽生える日は 
草の葉っぱが風を可愛がるようにそよぐから 
ぼくたちがいい風だと感じるのは 
草たちのやさしさなのです 
そう思って風を吸い込むと 
やさしい匂いが からだの中を吹き渡る

明日の朝庭に出ておおきな深呼吸をしようと思います。
Commented by lapisland2 at 2014-04-07 01:14
bakuさん、こんにちは。
芽吹きの頃って、なんだかドキドキしてしまいます。
いろんな形や色があって、こんな小さな芽がそれぞれの葉っぱを中に包み込んでいるのだなと思うと、
毎年見ていても毎年不思議な気持ちにさせられますね。

梨木神社のこと、がっかりですね。
京都に行くと、時々御所の近くにあるホテルに泊まるので、あの辺りはよく歩き回りました。
梨木神社もそのひとつです。
他に方法はなかったのでしょうかしらねぇ。。。

鎮守の森の伐採は、すでに明治時代から始まっていたそうですから、
日本人の心から自然崇拝の気持ちが消え去ってしまったのも、当然だと言えますね。

森が消えると生き物も消えて行きますから、
人にももう未来は存在しないだろうと思うこの頃です。

希望はまだ持っていたいので、なんとなく『森の力』(宮脇昭)を読み返してみたくなりました。
Commented by lapisland2 at 2014-04-07 03:14
するめさん、こんばんは。
今年は関西も寒い冬だったので、よけいに春の芽吹きはうれしいですよね。

すてきな詩のご紹介、ありがとうございます。

>ぼくたちがいい風だと感じるのは 
 草たちのやさしさなのです 

草の香りの風を胸いっぱいに吸い込んだ気持ちになりました♪
Commented by baku at 2014-04-07 10:24 x
lapisさん、するめさん。おはようございます。
昨日は春の嵐のように、強風で寒い一日でしたが、今日はぽかぽか。季節のかわりめは ほんまにきまぐれ天気に振り回されてしまいます。
「風の匂い」!信州に引っ越したころ、ご近所のかたが「冬から春になるときの風はにおいと肌でわかる」と言うてはって。そういう経験のなかったわたしは、ほーーーっと感心して聞いていました。何年か暮らすうちにわたしも「ちがいのわかる」をんな(笑)になりましたが。lapis さんが引いてはったところ、わたしもすきです。
緑の季節はだいすきな季節♪ 佳い一日を。
追伸・『森の力』(宮脇昭)知らなかったので今ググったところです。






Commented by lapis at 2014-04-08 02:02 x
bakuさん、こちらはまた雨の多い天候に戻っています。
今年は早く暖かくなったので、山桜やワイルドチェリーが満開になっています。
雑木林の間を通ると、ちょうど木々の芽吹きがはじまっていて、
特にカエデは先に花が咲いてから葉が出るのですが、これが遠目にはライムグリーンのサンシュユにそっくりで、目にしみるように美しいのです。

宮脇昭と言う人は学者さんですが、日本人で一番たくさん「木を植える男」として知られています。
鎮守の森について書いた本などたくさんの著作があり、どれもとてもいい本ですので、植物に興味を持ち始めて下さったbakuさんにはお勧めの本ばかりです。
一度手に取ってみてくださいね。

ブログにご紹介の『さようなら、オレンジ』、異国に住んでいるからこそわかる部分が多いかしらと思いますので、これも読みたい本リストに加えました。
いつもいい本や映画のご紹介ありがとう♪
Commented by baku at 2014-04-08 10:45 x
いま、相方に「宮脇昭っていう人知ってる?」って聞いたら東北の震災後「"森の防潮堤"を提唱してる人やがな〜」と言われて、あっ!あの方のことやったんかと今ごろ気付いたとんまなわたしです。ぜひ読んでみたいと思います。
あ、「さようなら、オレンジ」昨日第8回大江健三郎賞受賞したそうです。なお、この賞は今回で最後らしい。大江氏は選評で「私がいま新しい(若い)書き手たちに示したいと思う規範を、次つぎに達成している」と。lapisさんみたく、アメリカ〜オーストラリアで暮らした経験のある友人(いまは日本)からも「読んだよ」メール が昨日届いたとこです。つっこみどころもあるのですが、lapisさんが読まはったら感想大会!してみたい作品です。
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