夏の日に輝く銀色のエリンジウム
エリンジウムの中でも、毎年欠かせないのがEryngium giganteum 。
なぜか、私は妙にこのエリンジウムに心惹かれてしまいます。
定植した1年目は、ただのグリーンの葉っぱですが、
2年目になると、これが大変身をします。
夏が近づくに連れて、このトゲトゲのシルバーグリーンの花が
銀色の輝きを増して来るのは、まるでマジックを見ているようです。
夏の月の明るい夜に、この花が庭に白く浮かび上がっているのは、
とても印象的で、Ghostという名もなるほどと思います。
コーカサス地方からイランに掛けてが原産のこのエリンジウムは、
イギリスでは'Miss Wilmott's Ghost'と呼ばれることが多いのですが、
この名は19世紀の園芸家Ellen Wilmottに由来しています。
彼女は、他の人たちの庭にひそかにこの種を蒔き散らして、
思いがけない花が咲いて驚いている人たちの顔を見て楽しむという
茶目っ気のある人だったようですね。
このエリンジウムは広い庭だと、
こぼれダネが芽吹いて増えるようですが、
狭いうちの庭ではちょっと無理なので、
毎年種を蒔いて翌年の準備をすることになります。
エリンジウムの種蒔きは、どの品種も少々難しいのですが、
Eryngium giganteum の場合は、
冷蔵庫に入れたり出したりを繰り返すこともあり、かなり手間が掛かります。
でも、苗が売られていることが少ないので、
厄介でも自分で種蒔きをすることになります。
何回かに分けて少しずつ蒔いておけば、
ラッキーならばいくつかは成功して発芽するでしょう。
天候と気温任せで、あとは神さまにお願いするのみです。
(種蒔きの時期は2月~7月)
運よく神頼みが通じて発芽したら、
少し大きくなってから7.5cmのポットに植え替えて、
コールドフレームの中で冬越しをさせ、翌春に定植をします。
学名: Eryngium giganteum AGM
英名: Miss Willmott's Ghost、Giant Sea Holly
[追記]
「花」と書きましたが、
真ん中の部分が花(散形花序)で、
周りのシルバーのトゲトゲの部分は「苞葉」です。
by lapisland2 | 2012-07-31 08:34 | Annual & Biennial