スキミアは、つぼみのうちが華なのよ
西日本では、山に行けば普通に見られるミヤマシキミですが、
日本では庭に鑑賞のために植えるということは少ないですよね。
欧米では、赤い実や蕾・花、そして常緑の葉を観賞するために、
庭園や庭によく植えられます。
また小さい株は、冬の寄せ植えの材料としても人気があります。
ミヤマシキミの仲間は、こちらではスキミアと呼ばれていますが、
たぶん、shikimi が skimmia になったものと思われます。
動物や鳥が食べないこともあって、
秋から冬の間ずっと真っ赤な実を付けてくれるので、
さびしくなる庭には、貴重なプランツです。
スキミアの殆どが 雌雄別株なので、
実をたくさんつけるためには雄株が必要になりますが、
'Rubella' が使われることが多いようです。
'Rubella' は秋になると、ダークレッドの蕾を付けますが、
その粋で渋い蕾の色は、長くて暗いイギリスの冬を彩ってくれる
大切なシュラブのひとつです。
いつまでもつぼみのままでいてほしいくらいですが、
そうも行かず、春になると甘い香りのクリーム色の花を咲かせます。
もう一つ、冬の間ずっと蕾の色を楽しめるスキミア(雄株)には、
'Kew Green' があります。
ライムグリーンの蕾は、
ダークレッドの 'Rubella' と隣り合わせに植えると、
とてもいい組み合わせになります。
スキミヤの仲間はヒマラヤから、東南アジア、東アジアにかけての原産ですが、
いずれも、日陰から半日陰を好み、
日向では葉が日焼けしてしまいます。
酸性土を好むので、
イギリス南東部の石灰質の土には合わないので、
鉢植えにした方が葉色もいいようです。
酸性土をたっぷり入れて、地植えにしたことも何回かありますが、
どうもうまくいかないようで、葉が落ちたり黄色くなってしまいます。
小さく保つには、花後に軽く剪定をします。
地植えで、植え場所がよくない時は、冬の間に植え替えるといいでしょう。
イギリスは雨が多いので、時々カイガラムシが付きますが、
ブラシでこすり落として石鹸水をスプレーしておけば、
問題はありません。
葉にはアルカロイドが含まれ、実も有毒なので、ご注意。
学名 Skimmia japonica
英名 Skimmia
和名 ミヤマシキミ (深山樒)
ダークレッドの蕾のは
Skimmia japonica 'Rubella'
ライムグリーンのは、
Skimmia x confusa 'Kew Green'
by lapisland2 | 2012-01-22 20:53 | Shrub