有毒なのにおめでたいとは



日本の代表的なお正月の枝ものというと、
南天が上げられると思いますが、
こちらイギリスでは、切花としてはまったく出回りません。


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庭植えのプランツとしても、
一昔前には、ガーデンセンターで見かけることもまれで、
たまに見かけると、びっくりするほど高価でした。
でも、お正月の生け花や、お料理に添えるのに、どうしても南天がほしくて、
一株は15年ほど前に植えましたが、今では大株になっています。
保険のつもりで、もう一株を10年ほど前に植えましたが、
これもうまく定着してくれたようなので、
ここ数年は背の高くなりすぎた枝を順に切り詰めて、更新しています。

病害虫もなく、まったく手のかからないプランツですが、
雨の日が多い上に、年中強風の吹く地域なので、
花はたくさん咲いても結実しないことが多く、
実がついてもその殆どが風で吹き飛ばされてしまいます。
日本では、梅雨の時期に花が咲いて、雨を気にしていましたが、
こちらでは雨風共に気になって、袋を掛けたりはずしたり。

日本にいた頃は、ひよどりに食べられないように、
お正月用に取っておきたい何本かには、
秋になると袋を掛けていましたが、
幸いなことに、こちらの鳥たちはヒイラギの実の方が好みのようです。
おかげで、冬の間ずっと赤い実が残ってくれます。

実だけでなく、芽吹きの頃のダークレッドの新葉も、
古い葉のコパー色の紅葉も楽しむことができます。

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プランツ全体に hydrocyanic acid (青酸、正確にはシアン化水素) を含む
有毒植物だということなのに、
中国や日本ではおめでたい植物として扱われており、
日本では料理の飾りにも使われるのは、まったく腑に落ちませんが、
調べてみると、青酸を含んでいるにもかかわらず、
人には害がないとのことで、ほっと一安心です。
そして、実はアルカロイドを含むので、草食性動物やネコには有毒だけれど、
鳥には影響がないのだそうです。
欧米では、その毒性を生かして、
ウサギや鹿の侵入を防ぐために植えられることもあるようです。

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原産地は、ヒマラヤ以西の東アジアから日本にかけて。
イギリスには、1804年にスコットランド人の William Kerrによって紹介されましたが、
最初は耐寒性がわからないために、温室植物として栽培されたようです。

南天は USDAではゾーン4~10まで耐寒性ありとされており、
昨年の厳冬(-10℃以下)でも大丈夫でしたが、
実をたくさん付けるには、イギリスの気候は適していないようです。

ここ数年、グランドカバーや冬の間の鉢物として、
オタフクナンテンに人気が出てきました。
ちなみに、センリョウはこの国では地植えは無理なので、出回っておらず、
マンリョウは温室栽培になります。



学名:  Nandina domestica
英名:  Nandina 、Heavenly bamboo、Sacred bamboo
和名:  ナンテン(南天)


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by lapisland2 | 2012-01-13 03:31 | Shrub | Trackback | Comments(0)

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